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ラブシーンあり・軽め
「旨いのか、それ……?」
しかし治は目を伏せて黙ったままだった。
「あ、喋れなかったばい――すまんと」
立ちあがったままの仲井は、治の頭を撫でる。
「……んんっ」
治の手が一瞬止まる。目を細めたその表情には恍惚が浮かんだように見えた。
更に髪を弄ぐる。前から後ろへ、手ぐしで漉くように動かしてやる。そのまま耳を手のひらで包み込み、親指で縁をなぞる。
「――っ!」
治はきゅ、と目を瞑った。しかしすぐに再び口を動かし始め、仲井の方をチラッと見上げる。眉根に困惑が混じりつつも、それでいてもっと自分を煽るような……。
その顔に弱かった。
(うっ……)
今度は仲井の手が止まる。治もそのことを判っているのだろうか。なぜか満足そうに、続きを始める。
「なんやつまらん――早く食べるたい、それ」
仲井は諦めて、治の隣のイスに座った。
治は太巻き寿司丸々一本の、最後の一口をようやく飲み込む。
ふーっと息を吐き、仲井を睨む。
「もうっ! 食べてる時にイタズラするなよなっ」
「イタズラ、て」
「仲井もいっしょに恵方巻き食べればいいだろっ」
「おいは……結構たい」
「なんでだよ」
治は寿司の皿を、仲井の目の前に差し出す。
「ほら」
「うっ……。おいは、もちっと小さい方が……好みたい」
「ゼイタクだなあ」
寿司を置き、緑茶を啜る治を見ながら、仲井は言う。
「なあ、それより続き――せんか?」
「続き? なんの」
「わかっとるやろ、あれじゃ足りんたい」
「だから何がだよ~」
仲井は座ったまま、治の頬に手をやり口を寄せる。
それから、顔に付いたご飯粒ごと、治の頬に軽く歯を立てた。
(おしまい)
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しよさん、美味しい治、ごっつぉさん!(フナイ) でした^q^