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(ラブシーンあり・がっつり)
髪に手を差し込むと、治は決まって開いた方の指を絡めて来るか、腕に縋る。仲井は治の頭を撫でながら尋ねる。
「こうやって……されるの、好きなんか?」
「……ん」
上目遣いでちらっと仲井の顔を見て、銜えたまま頷く。
堪らない、と思った。
自分の反応は治にも分かっているはずで、添えた手に軽く力を込められたのを感じる。互いに煽られ高まっていく――。まるで心が繋がっているように。
「あかん……」
仲井は治の頬に手を滑らせ、そっと囁く。
「そんな顔見てたら、すぐにイってしまうたい」
雄身を引き抜く。
「えぇっ……ん~……」
上体を起こして座ったが、不満顔の治。仲井が達しなかったのが不服だったらしいが、正座を崩し少しもじもじしている。
頬と、それから半開きの口元を撫でる。
「そんな顔しなくても、ちゃんと可愛がってやるたい」
「そ、そうじゃなっ……」
顔を近づけ、唇を塞ぐ。口淫の後だったせいか、治は少しびっくりした顔をした。だが仲井が手を急所に伸ばすと、目を閉じてすがりついてきた。
「……ぁ……はぁ……」
時折漏れる息と、すでに固くなっていた分身が仲井を急き立てる。そのまま後孔に指を進め、ゆっくりと解し、指を中で踊らせた。たまらずに腰を浮かせた治を、自分の上に座らせる。
「自分で、塗るか?」
頷き、とろんとした目をして油薬を塗り込める姿を見ていると、淫靡な気持ちになる。
「治……」
思わず名を呼び、腰を持ち上げてやる。固くなった雄身を突き立てれば、治は自重で深く貫かれた。
「んっ……あぁん……」
ゆっくりと動き出す。初めての体勢だったが、治はすぐに愉悦の場所を探り当てたようだ。
「あっ……それ……気持ち……あぁっ……」
治がいつもより乱れている気がするのは、久しぶりだったからか。会えなかった分、快楽が増すということはあるのだろうか。互いに、幾分早く絶頂が見えた気がした。
「なか……いっ……!」
首に回された腕に力が入る。腹に数回感じる、ぬるい感触。自分の名を呼んで達する相手を見ながら、仲井は力の抜けた細い腰を掴み、最後に深く突き上げた。
◇◆◇◆
暖房は消したから、じっとしていると寒さが忍んでくる。煙草を吸い終えた仲井は、布団に入った。口元まで布団に潜った治が、体をすり寄せて囁く。
「仲井、しばらく来なかったね」
「ああ――忙しかったからたい」
「それはわかってるけど……。なあ。――俺に会いたかった?」
(う……)
一瞬なんと答えていいものか、詰まる。会いたかったに決まってる。しかし、そういうことは口にすべきなのかどうなのか?
何度体を重ねても、こういう会話には、いつまで経っても慣れることがない。情事の最中ならまだしも、素に立ち返ったときには、どうしてもダメだった。仲井には治を探ることしかできない。
「な、なんでそげなこと聞くたい」
「なんでって」
治はあくびをした。年の瀬の、一年の疲れが一気に出たのかもしれない。
「俺も、仲井に会いたかったからさー」
「えっ」
眠そうに言う。
横抱きしてやれば、治は胸元でつぶやく
「ずっと……仲井と……したかったよ……」
「し、したかったて――」
ぬけぬけとそんなことを言われれば、一瞬、天にも昇る心地になる。
しかし。
(ん? 待つたい)
言葉の裏の裏を読む。仲井に染み付いた博徒の癖が、余計な猜疑心を揺り起こす。
(それって、いわゆる……体目的ってことじゃ……なかと?)
もぞもぞと動く治。髪が仲井の顎をくすぐる。
「仲井の体……あったかいなー……」
「おいは――ネコかなんかじゃなか!」
「んー、何言ってんのさ……ふわぁ……おやすみ」
(……治……はん)
仲井の答えを待たず、とっとと眠りにつく治。
無防備なようでいて、本当に何を考えているのかわからない。
実は自分よりも格段にストレートな男に、仲井は今夜も悩まされるのであった。
(おしまい)
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ところで「純平」の時点では治は仲井の事「好きでもない相手」と言ってましたけども、いつから彼に魅かれていったんでしょうかっ。それともまだそんな自覚なくて仲井が危惧するように、肉体の触れ合いで寂しさを埋めるため、と思ってるとかー?まだ治がハッキリと仲井を愛してると表現する描写がないんで、思わず仲井に感情移入して治の気持ちを探りたくなってしまいますね〜(笑)。