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スケッチ無頼

◆男性同士の恋愛(エロ含む)などを扱っております。 ◆閲覧は自己責任でお願いします。リンクフリー。転載などする際は一言お願いします。 ◆福本作品の二次作品中心です。個人ページであり、作者様・関係者様とは一切関係ありません。 ◆作品にならないスケッチあるいは管理人の脳内妄想だだもれ意味不明断片多し注意

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薄闇

エロシーンあり・軽め






一日が終わる。
治は布団に入ったが、まだそれほど眠くなかった。

最近、仲井は顔を見せない。
年末でいろいろ忙しいようなことを言っていたが、たまに来ても、本当にコーヒー一杯で帰ってしまう。卓すら囲まない。治としては、本当は店を手伝って欲しい思いもあるのだが、仲井の生き方に口出しするような真似をしたくない気がしている。

(従業員――雇った方がいいのかなあ)

店の経営についてあれこれ考えていると、ますます目が冴えてくる。
ふと、治は股間に手を伸ばす。自分で弄ろうとパジャマの上から軽く抑える。しかし。

(やっぱり――止めよ)

それほど欲求が溜まっているわけではない。それに、自分でやっても、仲井に与えられるほどの快楽を得られない、ということに気づいてしまっている。
突かれている時のことを思い出すと、少し体が疼くが、そこまで真剣に自慰に興じるといのもの抵抗がある。それよりは仲井としたかった。


(うー……俺……調教……されちゃってるのかな……)

自分の考えにいたたまれなくなり、顔まですっぱり布団に潜る。
ぎゅっと目をつぶり、じっとしていると、冷たかった耳元まで温まってくる。やはり体は疲れていたのだろう。とろとろと眠気が這い寄ってくる。治は小さくあくびをした。


(アカギさん……)

迷った時。
治の基準になるのは、いつでもあの男。
憧れの存在は、一生忘れられない衝撃を残し、去った。

(アカギさんは、こんな風に誰かのこと、想ったり……するんだろうか……)


決して曲げることのない信念。心の強さ。時折見せた優しさ。
絶対無比の孤高の人に少しでも近づきたい、そんな思いを胸に、治は前に進んでいる。
しかし気づけば、独り寝の寂しさに押し潰されそうになっている。
仲井と関係を持つ前は、ここまでの露骨な淋しさは感じなかったハズだが――。

(俺……まだまだですね……)

横を向き、足を曲げる。丸まった体勢になると、気持ちが落ち着く。

(仲井、明日は……来るかな)

暖かい闇に抱かれながら、治は眠りに落ちた。




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